不動産屋の不動産投資♪

家賃収入月額700万円の軌跡と日常

引きこもりと親心と不労所得(不動産投資)①

娘さんの将来が心配な親御さんからの相談。。。

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まだ私が営業をちゃんとやっていた頃の話w

PCに某ポータルサイトから自宅の売却査定が来た。

 

早速、電話を掛けて売却物件の詳細を聞きアポを取ったの。

 

アポ時間までに周辺の売却事例や路線価等から

土地の相場を出し、買取した場合の査定額とエンドユーザー向けに販売した時の目安を出して上物(建物)の確認をしに現地に向かう。

 

対応してくれたのは70代の老夫婦。

謄本を上げた時から分かっていたけど建物は築40年超でなかなかの趣w

せめてリフォームしてあれば何とか中古戸建として販売出来るかなぁ・・・って考えは

外観を見ただけで無理と分かるそれ。。。

 

『こりゃぁダメだ。。。建物は解体しましょう。(ヾノ・∀・`)ムリムリ』

って本心をストレートに行ってしまうと、オーナーさんの心証を悪くする可能性がある。(上物には思い出有り結構愛着を持ってる人が多いの)

基本、ポータルサイトからの反響は一括査定が可能なので買い取りをするにも媒介をとるにも他の不動産会社と競争が待ち受けてるので『あぁ!この人分かってくれてるなぁ』と思って貰うのは非常に大切。

 

ただでさえ大手業者は

・看板にブランド力があるので信用度が高い。その信用力に物を言わせて高値預かりをしてしまう。さらに媒介のマニュアルが凄いのと営業マンの税務面の知識も素晴らしい。

 

大手の看板を背負った営業マンに税理士の様な話を聞いて、他社よりも高い値段を付けて貰えば『よし!君に任せた!』って成るのは当然だと思う。

 

しかし実態は・・・大手の営業マンは物件を預かる事でもポイントに成るので『売れたらラッキー♪でもまぁ売れないだろうな。。。』って相場よりも高い金額を提示して預かってしまい。後々売れない事に何だかんだ理由を付け値段を下げていく。売り急いでる売主さんには『ドコドコの○○って不動産業者が○○○○万円で買い取りさせてくれと言って来てます。買主さんは業者なので値段は希望売却価格より安くなっちゃいますが、瑕疵担保も免責ですし面倒が無いですよ。』等と言って、我々の様な買取が出来なかった業者や付き合いの有る業者に買取をさせて売主・買主から仲介手数料をちゃっかり両手でせしめるのだ。

 

以前、大手不動産仲介会社数社がマスコミに囲い込み(仲介手数料を売主・買主双方から貰う為に、預かった物件を買いたい希望者が居るのに他の不動産屋のお客様だから(他の業者のお客様が購入してしまうと買主側からは手数料が貰えない)紹介させない)の実態を暴かれて問題に成った。マスコミが騒いでしばらくは囲い込みも改善されたが・・・正直、今現在も売主さんにデメリットしかない囲い込みは無くなっているとは言えない。

 

そんな大手業者や地元のライバル業者と勝負をするには《私は貴方方の一番の理解者で相談相手ですよ~。味方だよ~》と思って貰える様にする。

なので間違っても『ダメだこりゃぁ』とは言わないw

『素敵な思い出が沢山詰まってそうなご自宅ですねぇ♪よろしければお部屋も拝見させて頂けますか?』

どうせ解体するだろうし、買主さんに売主さんの思い出が素敵だろうが悪夢だろうが関係ないので(事故物で無いかぎり)部屋を見る意味は正直無いケド・・・意味のない事をする事に意味が有る(う~ん哲学的w)

 

一部屋ずつ拝見してると2階の南側の部屋を指し

『あそこは娘の部屋なので入らないで下さい』

これは良く言われる事で年頃だろうが、そうで無かろうが女性の部屋に知らないおっさんが入る事を良しとしないのは世の中の普通だ。大体今回は部屋を見る事に全く意味が無いので正直どうでもよいw

ただ『この老夫婦の娘さんなら私よりも年上かなぁ?』とは思ったが、これまた娘さんが年上だろうがカボチャだろうが私の知ったこっちゃない。ちょっと頭をよぎっただけ。

 

一通り拝見して居間に(リビングとは呼べない)戻り売却したい理由や希望を等の詳しい話を聞いてみると。

売却理由は

・他の子供も独立して今の家だと夫婦と娘1人には広すぎる。

(土地100坪 建物4LDK

・年を取って庭の手入れも辛くなってきた。

・建物が古くなって地震が怖い。

との事。

売却希望金額は・・・出来るだけ高く(これ皆一緒)

 

お茶を頂きながら売却相場の話をしていたら・・・

老婦人から

『身内の恥を話すようですが・・・』と話を切り出してきた。

 

要約すると

同居してる娘さんは以前勤めていた仕事を退職してから10年以上働きもしない、結婚もしない、そもそも家から出ない。なので彼女の将来が心配だから自宅を出来るだけ高く売って少しでも多くお金を残してあげたい。

との事。まるで週刊誌の中の様な話だか・・・実は我々からしたら結構特別な話ではなくて、100件査定したら1~2件は似たような話はある(社会問題に成る訳だ)

 

ご主人の退職金等の蓄えが有るので、今の家を建て替える事も考えたが・・・娘さんの将来を考えると現金が減る事に恐怖を感じるとの事。

 

引きこもりのお子さんを持つ親御さんの特徴として、知り合いには身内の恥を話すのは躊躇うが、今までの人生で一切係わりの無かった初対面の不動産屋になら、恥は恥でなく物言わぬお地蔵さんの様なものなんだろう。

そして一度話し始めると日頃のストレスもあるのであろう。とにかく話が終わらない。

 

しかしどんなに長い話だろうが

『貴方達の味方だよ~』スタンスの私は

ポケットの中で携帯がブルブル震えても

さっき出されたお茶が膀胱を圧迫し始めて「飲むんじゃなかった」と後悔しても、話の腰を折る選択肢はないのだ。。。

 

 

長くなってきたので2に続く。。。